香港の教会
この絵は1847年に設立された東洋最古の英国国教会寺院セントジョーンズ大聖堂を1873年の
建て増し後にミッドレベルからヴィクトリア港を望み描かれています。大聖堂にはステンドグラスの
ある大きい窓、小塔、飛梁(斜めの支え梁)、控え壁(飛梁の下部構造物)等が直線的でシンプルに
描写され、イギリス統治時代の代表的建造物ヴィクトリア・ゴシック様式であることがわかります。
現在の大聖堂は1945年第2次大戦終了後に改修されましたが、1996年に歴史的記念建造物と
なりました。遠くビィクトリア湾内には煙を棚引く汽船や戎克(ジャンク)と呼ばれる中国独自の木
造帆掛け船が行き交い、大聖堂と相俟って異国情緒を彷彿とさせています。
この「香港の教会」は2003年11月 日本香港協会誌「飛龍45」で紹介して頂きました